HYCUで楽々データ保護
第8回 バックアップと復元速度を計測する方法

 
こんにちは、HYCUの吉田です。
 

バックアップを設計する上での重要な要素の1つはバックアップのパフォーマンスです。
決められた時間内にバックアップが正しく終了することはデータ保護環境を設計する上で必須事項と言っても過言ではありません。
ですが、運用を始めるとバックアップや復元の速度が想定より遅く、想定時間内にジョブを完了できない、または並行処理数を増やしても効果が得られないということがあります。そこで今回のブログでは、原因がネットワークにあるのか確認する速度テストの方法をご紹介します。接続先としてSMB/NFS/iSCSIターゲットから選ぶことができます。
 
 

【HYCUコントローラーとターゲットストレージ間のスループットをテストするには】
 

  • ssh経由でHYCUコントローラーにログインします。
  • コマンドを実行してrootユーザーに切り替えます。

    sudo su

HYCUコントローラーからターゲットストレージへのスループット

  1. マウントされたターゲットストレージを見つけるには、コマンドを実行して/ mntディレクトリに移動します。


    cd /mnt

  2. コマンドを実行してディレクトリ内を一覧表示します。


    ls -la

  3. 次のような出力が得られます。

    [hycu@bc mnt]$ ls -la
    total 1
    drwxr-xr-x. 7 root root 249 Nov 21 10:37 .
    dr-xr-xr-x. 20 root root 284 Sep 4 09:49 ..
    drwxr-xr-x. 2 root root 6 Oct 2 20:52 i_scsi-deb7b618-3904-41fb-882c-6b8e8ea033c2
    drwxr-xr-x. 2 root root 6 Oct 15 09:54 nfs-733c2799-17b9-4b5a-87f8-46079bb8974f
    drwxr-xr-x. 2 root root 6 Sep 4 09:51 nfs-78f40e30-658b-4ea1-8511-1642817f7e10
    drwxr-xr-x. 2 root root 6 Sep 4 09:51 smb-179d5a50-83b5-46cd-80e6-bae049ed239b

    ターゲットタイプ(i_scsi-、nfs-、またはsmb-)およびターゲットUUIDに一致するプレフィックスを持つディレクトリ名でターゲットを区別できます。
     
     

  4. 次のコマンドを実行して、ターゲットストレージへの書き込み速度を取得します。

    dd if=/dev/urandom of=/mnt/<prefix-target_uuid>/test.tst bs=512k count=4000 status=progress


    この場合、<prefix-target_uuid>は、ターゲットストレージがマウントされているディレクトリの名前です。コマンドが終了するのを待って、出力を保存します。
     

     
    この画面ショットは私のテスト環境ですので、転送速度が37.2 MB/sしか出ていませんが、実環境ではもっと良いパフォーマンスが得られると思います。

    どの値以上が必須で、どの値以下だとダメと言うことはありません。ですが仮に1TBのデータをバックアップする環境で10MB/sの転送速度しかでていない場合、1日掛かってもジョブが終わらないことになりますので、データ量とバックアップウインドウを元に必要なパフォーマンスを考慮頂ければと思います。また、ストレージが高速でもパフォーマンスが出ていなければ、ネットワークが原因と思われます。
     

ターゲットストレージからHYCUコントローラーへのスループット

  1. コマンドを実行して、上記で使用したターゲットディレクトリに移動します。


    cd /mnt/<prefix-target_uuid>

  2. 次のコマンドを実行して、ターゲットストレージからの読み取り速度を取得します。


    dd if=test.tst of=/tmp/test.tst status=progress


    こちらの転送速度はデータ復元時に関係します。どれだけの速度が出るのか把握することができます。バックアップと同様に、妥当性を判断する参考にしてください。

  3. テスト終了後、次のコマンドを使用してターゲットとHYCUコントローラーの両方からtest.tstファイルを削除します。

    rm /tmp/test.tst
    rm /mnt/<prefix-target_uuid>/test.tst

 
いかがでしょうか?バックアップが遅いという事象にはネットワークが起因することが多く、原因の切り分けとして、この速度テストの方法は大いに役立つと思います。

HYCUは45日間使用できる評価版をご提供しておりますので、事前にお試し頂くことでより環境に適したサイジングができると思います。

 
どうもありがとうございました。