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Cisco・Collaboration
Collaboration 第159回 「Webex Calling 機能紹介 その7 ~ グループ保留~」
こんにちは。ダイワボウ情報システム株式会社で、シスココラボレーション製品を担当している向井です。
前回に引き続き、Webex Callingにおける取次パターンについて取り上げます。今回は、「グループ保留」についてご紹介いたします。
■Webex Calling における取次のパターンは?
日本の企業でよくある取次は、代表電話にかかってきた電話を誰かが受けて担当者に取り次ぐパターンです。Webex Calling で対応可能な取次機能としては、主に以下が挙げられます:
1.保留転送(最初に通話/保留して取次ぐ)
2.無条件転送(今すぐ転送/ブラインド転送)
3.グループ保留(パーク保留/コールパークグループ)
以前ご紹介した、特定のユーザーに直接転送する保留転送や無条件転送とは異なり、いずれかのグループメンバーが保留を取得できる機能が、3の「グループ保留」です。日本のオフィスでよくある「〇〇さん、1番にお電話は入ってます」という使い方が、このグループ保留にあたります。
■Webex Calling における「グループ保留」とは?
「グループ保留」とは、一般的には「パーク保留」とも呼ばれ、1つのグループの中に複数のユーザーや電話機をまとめて、グループ内で通話の取り次ぎを行う機能です。通話中にパークボタンを押すと、通話を「01」という共有の保留番号に一時保留することができます。同じグループのメンバーが「01」のパークボタンを押すことで、保留中の通話を取得できます。一次応答者から保留番号を確認して、自分のタイミングで保留を解除できるのが特徴です。
 
						
					
利用シーン例:
・部署内の一次受け:部署代表を誰かが受けてグループ保留し、グループメンバーが保留中の通話に応答
・来客・取引先対応:取引先からの電話をグループ保留し、空いている担当者が引き継ぐ
主にチームや部署内で複数人が電話応対を担当し、引き継ぐ場面で特に活用される機能です。一次応答者は特に転送処理をする必要がありませんので、電話応対を効率化できます。また、引継ぎ担当者も自分のタイミングで通話に応答できますので急に電話が来て慌てることなく電話対応ができます。
Webexアプリ(PC/スマートフォン)でグループ保留をする際は、通話中の画面から簡単に操作できます。保留番号は音声でアナウンスされますし、画面にも表示されるためどの番号に保留されたかを確認しやすいです。
保留された通話を取得する際は、アプリ画面上の「保留解除」から操作します。PCとスマートフォンのアプリ画面でボタンの位置や表示が異なるため、利用するデバイスの操作方法は事前にご確認いただければと思います。
 
						
					
CiscoIP Phoneの場合、機能ボタンに「グループ保留」ボタンを割り当てることで、ワンボタンで保留や通話の取得が可能です。使用中の保留番号は、ボタンのランプが点灯して表示されるため直感的に操作できます。
 
						
					
■注意点
グループ保留は、特定の相手に転送する機能ではないため、保留状態のまま長時間放置されてしまう可能性があります。お客様が通話を切断してしまう恐れがあるため、保留後は速やかに担当者を呼び出す、または引き取るなどのルールをあらかじめ決めておくことが重要です。
また、保留時に案内される「保留番号」を誤って伝えると、別の通話に応答してしまう場合があります。特に複数のグループ保留が同時に発生している場合は、音声やディスプレイに表示される番号を必ず確認し、チーム内で正確に共有するよう注意が必要です。
■まとめ
「グループ保留」は、チーム全体で電話対応を共有したい場合や、担当者が不在でも他のメンバーが引き継げるようにしたい場合などに有効な機能です。ただし、取り次ぎを誤ってしまうと、お客様に悪い印象を与える可能性があるため、担当者への引継ぎルールを明確にすることを推奨します。適切に利用できれば非常に便利な機能ですので、活用できるお客様は多いかと思います。
WebexCalling の操作や設定については、ヘルプセンターの記事がございますので、こちらをご参照ください:
・【Webexヘルプセンター記事】通話をパークおよびパーク解除する
・【Webexヘルプセンター記事】Webex アプリ | 通話のパークと取得
今回は以上となります。最後までご覧いただきありがとうございました。今後ともよろしくお願い致します。
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