2Node vSAN構築奮闘記 -その(2)Witness Appliance作成編-

皆さま、こんにちは。
VMware担当の田畑です。

今回のコラムでは前回から引き続き、2Node vSANの構築をご紹介していきたいと思います!
前回のコラムはこちらになりますので、ぜひご確認ください。「2Node vSAN構築奮闘記 -その(1)概要編-

早速vSANを構築していきたいのですが、その前に今回実施する構築作業の概要をご説明します。
1. Witness Applianceの作成  ←今回はココ!
2. vSAN用ネットワークの設定
3. vSANの有効化
4. その他(vSphere HAの設定、ディスクグループの管理等)

本コラムでは2Node vSANを構築する上で重要な「Witness Appliance」の作成をしていきます。
Witness Applianceは、ディスクやESXiホスト、ネットワーク等に障害が発生した場合、ミラーリングしている2つのデータの内、どちらが正常なのかを判断するための監視の役割を持っています。

Witness Applianceの作成手順については、VMware vSAN 2 Node Guideを参考に作成しております。
詳細は下記URLの「Deploy the vSAN Witness Appliance」をご確認ください。
https://storagehub.vmware.com/t/vsan-2-node-guide/setup-step-1-deploy-the-vsan-witness-appliance-2/

今回利用するバージョンはvSphere6.7 Update3(ビルド番号:15160138)及びvCenter Server6.7 Update3(ビルド番号: 15129973)になります。
操作等は全てvSphere Client(HTML5)を使用しました。

これから赤枠部分にWitness Applianceを作成していきます。

Witness Applianceのダウンロード

まず、My VMwareからWitness ApplianceのOVAファイルをダウンロードします。
この際の注意点としては、必ず製品バージョンを確認してください。

Witness Applianceのデプロイ

まずWitness Applianceをデプロイするホストのアクションから「OVFテンプレートのデプロイ」を選択します。

そうすると「OVFテンプレートのデプロイ」ウィザードが表示されます。
OVFテンプレートの選択では先ほどダウンロードしたOVAファイルを選択します。

次に仮想マシンの名前とデプロイ場所を選択します。

次にコンピューティングリソースを選択します。
Witness Applianceのデプロイ先はvSAN用のクラスターではなく、管理用のホスト(赤枠)を選択します。

コンピューティングリソースの選択を行い、NEXTをクリックすると、OVAファイルを読み込み、内容がどういったものなのかを確認出来ます。
ここからはWitness Applianceの設定を行っていきます。

次にWitness Applianceのサイズを選択します。
サイズは「Tiny」「Medium」「Large」の3種類ありますので、下記の中から要件に合ったサイズを選択ください。

  • Tiny(10VMほど)

    -2vCPU 8GB vRAM 約50GB

  • Medium(500VM未満)

    -2vCPU 16GB vRAM 約400GB

  • Large(500VM以上)

    -2vCPU 32GB vRAM 約1,100GB

今回は「Medium」で作成します。

ストレージ、ネットワークの設定をすると次にテンプレートのカスタム画面になります。
ここではWitness Applianceのrootパスワードの設定を行います。
Witness Applianceの設定を行う際に必要になりますので忘れずに入力してください。
※入力していないと次の画面にいけません。

最後に設定した内容を確認出来たらFINISHをクリックします。
これでWitness Applianceのデプロイ作業が完了です。

Witness Applianceの設定、vCenter Serverへの登録

デプロイ完了後、Witness Applianceのコンソールにアクセスします。
すると…馴染みのあるESXi初期画面が表示されます。
ここでログインするために先ほど設定したパスワードが必要になります。
ログインしたら、通常のESXiホストの初期設定と同じくIPアドレスやホスト名等を設定します。

設定が完了したらWitness ApplianceをvCenter Serverに登録していきます。
登録手順はホストの追加と同じ手順になります。

ライセンスの割り当ての際には注意が必要です。
Witness Applianceには、Witness Appliance用の特別なライセンスが既に割り当たっています。
割り当ての変更などはせずそのまま次に進みます。

あとは設定の確認等を完了させてvCenter Serverへ追加します。
これでWitness Applianceの作成作業が完了しました。

今回のコラムはここまでになります。
次回はvSANのネットワーク設定を行っていきますのでお楽しみに!

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