動き出しが早いほど受注が増える
Windows 11マイグレーション・ビジネス

Windows 10サポート終了の認識とWindows 11移行の意識の実態

~心得その1~ Windows 10サポート終了の認識とWindows 11移行の意識の実態

Windows 10のサポート終了の期日が刻一刻と迫ってきている。期日の2025年10月14日まで、現時点で約1年半強の猶予がある。しかしWindows 11および搭載PCの導入に向けて、メーカーや機種の選定、動作検証、そしてカスタマイズやキッティングなどといった準備が必要なため、それらにかかる時間を差し引くと残された時間はわずかとなる。またWindows 10のサポート終了の期日に近づくほど顧客と商材の取り合いになり、時間との戦いも熾烈化することが予想される。このコーナーではWindows 11マイグレーション・ビジネスにおいて、より多くの受注を得て、確実に対応するための心得を連載していく。

約4,700名が来場した「DISわぁるど in 姫路」の
インテルブースでアンケート調査を実施

Windows 11マイグレーション・ビジネスの心得その1として、ことわざの「敵を知り・・・」ではないが、まずは顧客やライバルの現状と本音を把握しておくべきだろう。そこでITビジネスに関わる企業やIT製品をビジネスに利用するユーザー、そしてIT製品を提供するベンダーが多数集まる、ダイワボウ情報システムが主催するICTの総合イベント、「DISわぁるど in 姫路」において来場者を対象にWindows 10のサポート終了と、それに伴うWindows 11へのマイグレーションに関するアンケート調査を実施した。
DISわぁるど in 姫路は2023年11月8日と9日の二日間にわたり、兵庫県姫路市にあるコンベンションセンター「アクリエひめじ」で開催された。元バレーボール女子日本代表監督の柳本晶一氏や元バレーボール女子日本代表キャプテンの竹下佳江氏をはじめ、経済産業省で「DXレポート」の執筆に携わり「2025年の崖」を指摘した和泉憲明氏など、各界の著名人が登壇したセミナーや、国内外200社以上が出展した展示会場にたくさんの来場者が訪れ、会場内はどこも大盛況だった。
アンケート調査は展示会場のインテルの展示ブースで会期の二日間にわたって実施し、1日目が63名、二日目が61名、合計124名から回答を得た。

Windows 10のサポート終了(EOS)についてご存知でしょうか

移行の意思がある顧客と、移行に迷いや悩みのある
顧客を把握して、早期にアプローチする

アンケート調査の結果によると、Windows 10のサポート終了について、ICT総合展示会の来場者ということで回答者のほとんどが把握していた。その対策については、Windows 11へのマイグレーションをOSのアップデートで実施するか、PCの買い替えで対応するかで悩んでいるという声が目立った。またWindows 11へのマイグレーションに対して、OSのアップデートおよびPCの買い替えを問わず、どこから手をつけるべきかわからないという声も多かった。
Windows 10のサポート終了への対策を実施する時期について、すでに対策を実施していると回答したのが31.6%なのに対して、具体的な時期を決めていないと回答したのが38.6%と、約4割がWindows 11への移行時期が未定であることがわかった。
また3カ月以内、6カ月以内、1年以内にそれぞれ対策を実施すると回答したのはそれぞれ8.8%、8.8%、12.3%で、合計約3割がWindows 10のサポート終了への対策を実施する時期を明確にしている。まずはこの層に働きかけることが実際のビジネスにつながりそうだ。

約40%は移行時期が未定

またWindows 10のサポート終了に伴って入れ替えるPCの台数について、未定が約60%と最も多かったが、一方で約4割が入れ替える予定のPCの台数を把握しており、先ほどの移行の時期を明確にしている層と合わせて、早期に実ビジネス化できると期待できる。

Windows 11への移行時期が明確になっており、移行するあるいは入れ替えるPCの台数も把握している顧客に対して、いち早くアプローチして前倒しでWindows 11への移行に着手するよう提案することが、Windows 11マイグレーション・ビジネスで勝ち組になる第一歩と言えよう。
それと同時にWindows 11のマイグレーションをOSのアップデートかPCの入れ替えかで悩んでいる企業や、何から手を付けていいのかわからないという企業を把握し、早期にアプローチして的確に提案していくことで、Windows 11へのマイグレーションに関する受注につなげていくことも忘れずに活動すべきだ。