HYCUで楽々データ保護
第28回 バージョン4.9.0のリリース
						
						
						
							 
 
こんにちは、HYCUの吉田です。
 
							
							
							
						
						
					
HYCUのオンプレミス製品「HYCU Data Protection for Enterprise Clouds」の新しいバージョン4.9.0がリリースされましたので、今回は新機能についてご紹介したいと思います。
今回のバージョンにはいくつかの新機能と機能向上が組み込まれていますが、3つの特徴がございます。
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							VMware vSAN/vVol環境のVM(仮想マシン)のバックアップを永久増分方式でオブジェクトストレージに転送
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							マルチテナント環境でVMを各テナントに自動割り当て
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							管理画面の一新
 
加えて、前回のバージョン4.8.1のリリースで組み込まれたオブジェクトストレージのオブジェクトロック機能とのシームレスな連携についてもご紹介します。
VMware vSAN/vVol環境のVMのバックアップを永久増分方式でオブジェクトストレージ転送
これまでNutanix環境のVM/VG(ボリュームグループ)はハイパーバイザー上にスナップショットを保持しつつ、バックアップデータを永久増分方式で直接オブジェクトストレージに転送することができました。
例えば、バックアップデータをAWS S3やWasabiなどに保存することで災害対策とランサムウェア対策の両方を実現できます。また、スナップショットをハイパーバイザー上に保持しているため、オンプレミスで復元が必要になる場合、スナップショットから高速に復元できるメリットもあります。
						
						
						
							この機能を今回のバージョンでVMware vSAN/vVol環境でも使えるようにしました。
VMware環境ではVMスタン(VMがスナップショットを保持している状態でパフォーマンスが低下し、VMが停止したような事象が発生すること)のリスクを心配されることがありますが、vSAN/vVol環境はRedirect-on-Writeスナップショットを使用するため、VMスタンのリスクは低減されます。そのため、HYCUはスナップショットを残す設定を組み込みました。
							
							
							
						
						
					
設定は極めて簡単で、vSAN/vVol環境か否かは自動判断します。ポリシー設定で1次バックアップ=スナップショット作成、2次バックアップ=アーカイブ作成)とすれば完了です。
						
					ポリシー設定画面
この機能により、VMware Cloud on AWS環境やVxRail環境のVMバックアップをS3 やWASABI等に保存する構成が可能です。
						
					データ取得の一例
| 対象ソース | 種類 | データ取得方式 | バックアップ先 | アーカイブ先(長期保管) | 
|---|---|---|---|---|
Nutanix AHV/ESXi  | 
仮想マシン  | 
完全/増分バックアップ  | 
SMB/NFS/iSCSI/オブジェクトストレージ  | 
オブジェクトストレージ  | 
永久増分バックアップ  | 
スナップショット  | 
|||
VMware vSphere  | 
仮想マシン  | 
完全/増分バックアップ  | 
SMB/NFS/iSCSI/オブジェクトストレージ  | 
|
VMware vSAN/vVolのみ  | 
仮想マシン  | 
永久増分バックアップ  | 
スナップショット  | 
|
Windows  | 
物理マシン  | 
完全/増分バックアップ  | 
SMB  | 
|
Linux  | 
物理マシン  | 
完全/増分バックアップ  | 
NFS  | 
|
ファイルサーバー  | 
共有フォルダ  | 
完全/増分バックアップ  | 
SMB/NFS/オブジェクトストレージ  | 
|
永久増分バックアップ  | 
マルチテナント環境でVMを各テナントに自動割り当て
						
						
						
							HYCUにはセルフサービスの機能があり、マルチテナント構成にできます。
これまではサービスプロバイダ側で各テナントのVMを手動で割り当てる必要があり、規模が大きくなるとその作業が煩雑になっていました。
今回のバージョンではハイパーバイザー側のVMタグやカテゴリ、カタログ情報などの条件を指定することで、自動的にVMを各テナントに割り当てることができるようになりました。
							
							
							
						
						
					
						
					管理画面の一新
						
						
						
							HYCUはクラウド環境をバックアップするためのバックアップサービスを提供しています。
AWS/Azure/Google CloudなどのIaaSに加え、約60種類のSaaSをバックアップできるようになっています。また、対応するSaaSは日々増えています。このバックアップサービスの管理画面と統一するために、「HYCU Data Protection for Enterprise Clouds」の画面を変更しました。操作方法はほぼ変わっていませんので、既存のお客様にご迷惑になることはなく、洗練された画面で運用が可能になっています。
							
							
							
						
						
					
						
					サインイン画面
						
					ダッシュボード
						
					ポリシー作成
						
					ターゲット追加
オブジェクトストレージのオブジェクトロック機能とのシームレスな連携
						
						
						
							この機能は前バージョン4.8.1で追加された機能になります。
元々、オブジェクトロックが有効なオブジェクトストレージをバックアップ先として指定できており、HYCUにターゲットとして登録するとオブジェクトロックが有効になっていることが確認できました。
							
							
							
						
						
					
						
					また、HYCUはオブジェクトストレージに永久増分方式でデータを保存する場合、チャンクと呼ばれる10MB単位でデータを区切って保存しています。チャンクが重複しないようにデータ転送時に比較が行われるため、永久増分的に差分のチャンクだけを保存することができます。復元時においてもデータ合成やリハイドレーションを行うことなく、復元に必要なチャンクだけをコピーしますので、HYCUサーバーへの負荷が少なくなる仕組みになっています。
						
						
						
							シームレスな連携ですが、例えばオブジェクトロックが有効となっているストレージにチャンクが保存されているとします。オブジェクトロックの期限が切れるとデータが変更・削除可能な状態になりますが、期限切れであっても復元に必要と判断すれば、HYCUは自動的に期間を延長し、データを保護します。
言葉を変えると、永久増分方式でデータを保存しつつ、合成処理をすることなく復元に必要なデータは自動的に期限を延長し、データをランサムウェア等から守ることができます。また、管理画面からの設定は特に必要ございません。
							
							
							
						
						
					
いかがでしょうか。HYCUは30日間使用できる評価版を提供しておりますので、是非お試し頂けると幸いです。
						
						
						
							どうもありがとうございました。
 
							
							
							
						
						
					
				