マルチクラウド 担当者コラム
マルチクラウド・AWS
AWS 第26回『AWSの通信費でかかる箇所まとめ』
こんにちは、DIS AWS推進チームです。
今回はAWSの料金の中でよく分からないデータ転送料金について調べてみたので備忘録のため、まとめてみました。今回は東京リージョンで調べております。他のリージョンをご利用の際は、公式ドキュメントをご確認ください。(2024/4/9時点)
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はじめに
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基本の通信
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LoadBalancer(ELB)等のゲートウェイオプション
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AWS間やリージョン間の通信
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まとめ
1. はじめに
AWSのサービスを利用してデータ転送する際にかかる料金の事で、AWSの環境からインターネットを通してデータを転送(アウトバウンド)する場合に費用として発生します。インターネットからAWS環境へのデータ転送(インバウンド)の料金は無料になります。AWSサービス全体の利用料金の約10%(業務アプリケーションなど)~20%(ファイルサーバなど)がデータ転送料金として発生すると言われています。ワークロードによって増減しますので、一概には当てはまらない事、ご注意ください。AWSのサービスを使う上では必ずと言っていいほどかかる料金項目になるので押さえておきましょう。
下記は500GBのファイルサーバーを利用したときの月額料金内訳サンプルです。ファイルサーバーとVPNを\18,717で利用しているので、その20%にあたる\3,743をデータ転送料金として試算しています。全体金額に対してそれほど膨れ上がっていないことがわかります。
2. 基本の通信
経路チェック
AWS環境との接続方法は、大きく分けて3パターンあります。
・インターネット接続
・インターネットVPN接続
・専用線接続
今回はこの方法の詳細は省きますが、複数の接続方法を構成いただき、冗長構成を取っていただく事も可能です。それぞれのパターンでの料金を確認していきます。
料金
以下に表でまとめてみます。
通信経路 | 料金 (イン) | 料金 (アウト) | その他 | |
① | インターネット | 無料 | 0.114USD/GB | |
② | VPN | 無料 | 0.114USD/GB | 0.048USD/時間 |
③ | Direct Connect | 無料 | 0.041USD/GB | ※ |
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Direct Connectについては別途回線提供ベンダー側の費用もかかります。詳細は回線提供ベンダーまでお問い合わせお願いします。
基本的な通信の場合は、上記の表からの、構成に見合ったものがベースになります。この基本的な通信に様々なゲートウェイなどを追加して、要件を満たしていく構成を検討します。
3. LoadBalancerなどのゲートウェイオプション
経路チェック
上記の基本通信料金にオプションメニューとして、様々なゲートウェイを作成することが可能です。
今回はいろいろなゲートウェイの中からよく使用される、ElasticLoadBalancer(以降ELB)/NATGateway(以降NATGW)/TransitGateway(以降TGW)の3つの料金などを確認していきます。
転送料金とは別にかかる料金を以下で表にしてますので、確認してみてください。
料金
では、料金を見ていきましょう。
通信経路 | 料金時間 | 処理データ量の料金 | その他 | |
④ | ELB | 0.0243USD/時間 | LCU使用料金0.008USD/時間 | |
⑤ | NATGW | 0.062USD/時間 | 0.062USD/GB | |
⑥ | TGW | 0.07USD/時間 | 0.02USD/GB | アタッチメントするコンポーネント数によって時間課金が発生 |
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LCU料金の詳細は下記参照
基本的には上の表の様な料金体系になります。補足としてですが、ELBは今回、ApplicationLoadBalancer(ALB)の料金を記載しております。またTGWは、VPCなどをアタッチして使用しますが、このアタッチメントの数、時間課金が発生します。したがって、InternetGWを使用してNATGWも構築する構成の場合は、①と⑤の料金がかかるのでご注意下さい。
4. AWS間やリージョン間の通信
経路の概要
では、最後にAWS間やリージョン間の通信を見ていきましょう。 経路図はこのようになります。VPC間の通信にはピアリング接続を用いることで通信可能になります。 もちろん前述のTGWを利用しても通信可能です。下の構成図では⑨と⑩がピアリング接続を使用している箇所となります。
料金
料金についてみていきましょう。
通信経路 | 費用 | 補足 | |
⑦ | 別AZ間 | 各方向に0.01USD/GB | AZ間通信料金 |
⑧ | 同サブネット | なし | |
⑨ | 同リージョン内別AZ | 各方向に0.01USD/GB | 同一AZの場合は無料 |
⑩ | 別リージョン別VPC | 0.09USD/GB | リージョン間データ転送料金 |
注意したい点としては、各方向に転送量がかかる場合は、インバウンドもアウトバウンドも料金がかかります。そのため、同一アカウントでの場合は、計0.02USD/GBの課金が発生する点については注意が必要ですね。
5. まとめ
今回は、AWSの意外とかかるデータ転送料金について調べてみました。オプションのように考えれば、理解が進んだように感じました。従量課金部分なので、実際の使用料が分かる場合はどこにどれくらいの費用が発生するのか分かりそうですね。 こちらのブログがAWSを勉強されている方の一助になれば幸いです。
最後までお読みくださりありがとうございました。
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