こんにちは。ディーアイエスサービス＆ソリューション株式会社でシスココラボレーション製品の担当エンジニアをしております斎藤です。

 

先日、Webex Meetings上で字幕機能がデフォルトで有効化されました。字幕機能は有償のオプションライセンスを契約しませんと日本語表示が出来ません為、知らずにクリックされたユーザから「日本語使えないんだけど」といった問い合わせがくることもあると思います。そういった意味では無効化したいというご要望もあるかと思いますので、今回は仕様変更の解説と無効化する場合の対応方法についてご紹介したいと思います。

 

Webex の字幕機能のデフォルト有効化

今回仕様変更されたのは、「クローズドキャプション（Closed Caption：以下CCと呼称）」と呼ばれるリアルタイムの字幕表示機能になります。こちらの機能が有効化されたミーティングでは、ミーティング中に誰でも左下のCCボタンから字幕表示のオンオフが操作できるようになりました。

 

ただし、リアルタイム翻訳ライセンス（有償オプション）を契約されていない場合は、日本語の字幕表示がご利用いただけません。現状は、英語・フランス語・ドイツ語・スペイン語の４か国語のみ字幕表示ができるようになっています。

※リアルタイム翻訳ライセンスをご契約いただくと、日本語字幕を選択可能です（参考：ブログ第76話、第77話）

その為、現状知らず知らずに字幕ボタンをクリックしてしますと、日本語会議でありながら、よくわからない英語の字幕が表示されてしまう、という少々煩わしい状態になっております。お客様と商談する際に「日本語にならないの？」といった不要な質問を受ける機会も増えるかもしれません。

 

こちらの仕様変更はMeetingsのメジャーアップデートとは別の仕様変更だった為、特に告知なく実装されたようになってしまいましたが、アナウンス時点で元々クローズドキャプションはデフォルト有効で実装予定だったようです。しかし、日本含むアジア圏（クラスターAS）では機能実装が遅れており、このタイミング（2022年8月16日）での実装になったようです（グローバルではWBS42.1で実装済み）。

https://status.webex.com/updates/upgrades?lang=ja_JP

>Update(8/16/2022): The schedule for clusters AS, BY, & AP have been posted to thecalendar.

>Previously,closed captions were only available if you had Webex Assistant. Now, all newmeetings and events participants (paid meeting users) will automatically haveclosed captions and can turn them on in one click. The host doesn’t need toturn on anything for attendees to have it.

 

Webexヘルプサイトのリリースノートにはこちらの情報は記載されていないようですので、もしお客様からエビデンスを求められた際は上記アナウンスをご案内いただければと思います。

 

 

Webex の字幕機能の無効化について

さて、日本語が使えない字幕表示は邪魔になるだけなので、出来れば無効にしたいというご要望あるかと思います。私の方で確認できた限り３つの対処法がありましたので下記にご紹介したいと思います。

 

1 ．各参加者が自身のミーティングウインドウでCCをオフする

１が一番手軽な方法で、単純に各参加者がミーティングウインドウの左下のCCボタンをオフにし、以降左下ボタンを触らないようにする、という方法です。WebexMeetingsアプリは前回のミーティング設定を引き継ぐようになっておりますので、一度オフにして触らないでおけば以降有効になることはありません。

字幕は発生したからと言って会議自体が停止するわけではないので、CCボタンがあまり気にならない方は、すぐに実施できるこちらの方法でご対応いただければと思います。

 

 

2 ．セッションタイプ設定で字幕を無効にする

こちらはControl Hub（管理ポータル）上で設定いただく方法になります。Webexでは組織の会議設定テンプレートを作成し、会議帯（セッション）ごとに機能制限をかけることが可能です。具体的には、Control Hubからミーティングサイトにアクセスいただき、「セッションタイプ」からセッションの設定を開きます。この中で、「字幕」の項目のチェックを外していただくことで、このセッションで「字幕」を無効にすることができます。

 

ただし、こちらの設定には動作制限がございまして、PC同士の会議では問題ないのですが、モバイルアプリでは字幕を有効化できてしまいます。モバイルアプリ上でも字幕を無効にされたい場合は、組織全体の設定変更が必要になりますので、次の３の方法をご検討いただけばと思います。

 

 

3 ．TACにリクエストして組織全体で字幕を無効にする

TAC（メーカーのテクニカルサポート窓口）に対してご依頼いただくことで組織全体のCCボタンを無効化することが可能です。特に申請書などはございませんので、Webベース（メールベース）でご依頼いただければ無効化いただけます。

お問合せ内容	Web	Email/Phone
テクニカルサポート	Support Case Manager お問合せにはCisco.com IDが必要です。事前にご登録ください。(登録方法はこちら) テクニカルサポートのご契約があるか、確認いたします。ご利用中のサイト URLをご確認ください。	0120-339-836 または 03-6434-6780 ※トライアルのお客様は対象外です

 

ただし、TACに依頼される場合、“サイト全体”で無効になりますので、特定のユーザは有効にする等はできません。また、再度有効化したい、という場合に改めてTACに依頼いただく必要があります。会社の運用に関わる設定変更となりますので、ご依頼の際は十分ご注意いただければと思います。

 

いかがでしたでしょうか。いくつか対応パターンがございますので、自社にあった設定をお試しいただければと思います。また同様の問い合わせございましたら、こちらの記事をご案内いただければと思います。

 

今回は以上とさせていただきます。最後までご覧いただきありがとうございました。引き続きよろしくお願い致します。