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Wireless 第29回 「Catalyst9100シリーズ紹介 ローカル認証を使用した WPA2エンタープライズ(PEAP)後編」

 こんにちは。TEと申します。

 今回は、前回ご紹介したEWCのローカル認証を使用したWPA2エンタープライズ(PEAP)の設定についての後編です。後編では、作成したプロファイルやAAAメソッドリストを適用し、設定完了までのご紹介をさせて頂きます。

 前回の内容では、AAAメソッドリストを作成するところまででしたので、今回はその続きの設定内容となります。前回の記事をご覧頂いていない方は、先に以下の記事をご覧ください。
Wireless 第28回「Catalyst9100シリーズ紹介 ローカル認証を使用した WPA2エンタープライズ(PEAP)前編」

 では、早速ですがまずは、EWC全体のローカル認証の設定です。前回作成したAAAメソッドを使用するように紐付けを行います。

設定> セキュリティ-AAA> AAA詳細> グローバル設定

 ローカル認証とローカル許可(認可)の参照先として、「デフォルト」と「方式リスト」を選択することができますが、ここでは、「方式リスト」を選択し、前回作成したAAAのメソッドリスト(PEAP)を指定します。
 この設定によりローカル認証を行う場合は、AAAメソッドリスト(PEAP)に従って動作する事になります。

 次は、WLAN(SSID)毎のレイヤ2セキュリティの設定です。
 ローカル認証を設定したいSSIDに

設定> タグとプロファイル-WLAN> (作成済みの)WLAN> セキュリティ> レイヤ2

 WLANのレイヤ2セキュリティ設定画面では、レイヤ2セキュリティモードを設定することができます。選択肢としては、「None」、「WPA+WPA2」、「WPA2+WPA3」、「Static WEP」がございますが、今回はWPA2を使用するので「WPA+WPA2」を設定しております。(WPA2+WPA3でも大丈夫です。)
 認証キー管理は、今回はWPA2エンタープライズ(802.1x)なので、「802.1x」を設定します。

 続いてWLANセキュリティのAAAの設定です。

設定> タグとプロファイル-WLAN> (作成済みの)WLAN> セキュリティ> AAA

 Local EAP Authenticationにチェックし、WLANが利用する認証リストとして前回作成したAAAメソッドリスト(PEAP)を選択します。さらにEAP Profile Nameでは、前回作成したEAPプロファイル(mylocaleap)を選択します。
 この設定により、対象WLANでのローカル認証の設定を有効化することができます。

 最後は、許可するユーザアカウントの作成です。ネットワーク接続を許可するユーザアカウントの作成に関しては、残念ながら現在のソフトウェアバージョン17.4.1ではGUIによるクリック操作では実施することができません。その為、下記コマンドをCLIで入力する必要がございます。
-------------------------
WLC(config)# user-name user
WLC(config-user-name)# password 0 password
WLC(config-user-name)# type network-user description user

(以下は、コマンドの解説)
user-name user コマンドで、アカウントのユーザ名を「user」に設定します。
password 0 password コマンドで、アカウントのパスワードを「password」に設定します。
type network-user description user コマンドで上記のアカウントでログインしたユーザは、ネットワークにアクセス可能なユーザとして登録します。
-------------------------

 もし、コンソールケーブルが無いなど、何らかの理由でCLI操作ができない場合は、以下の画像の様にEWCのGUI上にあるCLIを利用することで簡単なコマンドであれば、入力することも可能ですので、そちらを代用ください。

管理> コマンドラインインターフェイス

 以上で設定については、終了です。
 前回、今回と計2回にわたり、EWCのローカル認証に関する重要な設定内容をピックアップし、解説をさせていただきましたが、実際に設定される場合は、下記コンフィグガイドに手順をまとめておりますので、是非ご参考にして頂ければと思います。
Cisco Catalyst シリーズ Embedded Wireless Controller on APのローカル認証を使用したWPA2エンタープライズ(PEAP)の設定


 引き続きよろしくお願いいたします。

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