CSP 担当者コラム
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Copilot for Microsoft 365 であなたの仕事はこうなる
Copilot for Microsoft 365 は Word / Excel / PowerPoint / Outlook などの Office アプリケーションや、Teamsなどの Microsoft 365 クラウドで、Copilot の AI アシスタントを利用できるサービスです。
Copilot の利用により、仕事の効率が上がり生産性が高くなると言われていますが、なかなか実感がわかないかもしれません。今回の記事では、日々の仕事のどのような場面でどのように Copilot が活用できるのか、1日の仕事の流れに沿って紹介します。
今回紹介する Copilot の利用には、ユーザーに Microsoft 365 サブスクリプションと Copilot for Microsoft 365 ライセンスが必要です。Copilot for Microsoft 365 の概要やライセンス要件については。以下の記事をご覧ください。
※Copilot for Microsoft365の利用に必要なMicrosoftライセンスについては、6/25に拡大されております。
詳細は下記URLもご確認下さい。
サブスクリプション・ライセンスの導入については当社担当営業までご相談ください。
Copilot を活用する1日
- ・AM 9:00
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前日のメールチェックとこれからの予定の確認
- ・AM 9:15
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会議に向けた資料の作成
- ・AM 10:30
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会議のための資料の読み込み
- ・AM 11:00
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プレゼンテーションのスライド作成
- ・PM 1:00 ー 3:30
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会議に出席
- ・PM 4:00
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Teams の会議やチャットの話題に追いつく
- ・PM 5:30
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朝礼のスピーチのアイデア出し
- ・PM 5:45
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スピーチ原稿の作成
AM 9:00 - 前日のメールチェックとこれからの予定の確認
多くの人が朝最初に PC を開いて行うのは、夜の間に受信したものを含む昨日までの受信メールの中に、確認が必要な重要なものがないか、今日中に返信が必要なものはないか、などを確認することでしょう。
メールの受信数が多いと、その中から重要なものを判別したり、返信したりする作業は時間がかかります。
こういった作業には Copilot in Outlookが利用できます。
朝一の作業はメールのチェックと決めています。これは Copilotに手伝ってもらいます。
Outlook で画面右上の Copilot アイコン をクリックして、プロンプトを入力します。ここで「重要なメールを探すよう」に指示しました。
※この機能は新しい Outlook アプリ、または Web の Outlook - outlook.office.com で利用できます。
「そういえば Copilot について話題になっていたけど、その話はどうなっているのかなあ」と思ったので、その話題に関するメールを探してもらうと、すぐに見つけてくれました。
ミーティングの予定も確認します。
すぐに返信が必要なメールがあったので、Copilot に下書きを生成してもらいます。
※下書きとコーチングは従来の Outlook デスクトップアプリでも利用できます。
返信したい内容を簡単に書いて、Copilot に生成させます。
生成された内容について「変更はありませんか」と尋ねられたので、調子をもう少しフォーマルにするため「よりフォーマルな表現にする」を指定しました。
これで丁寧な返信メッセージを手短に作成することができました。
Copilot を利用して、朝のメールチェックと急ぎの対応を短時間で効率的に済ませることができました。
AM 9:15 - 会議に向けた資料の作成
資料を分かりやすく正確な文章で作成するのは頭を使う作業で、良い文章が浮かばず時間がかかることは少なくありません。
Copilot in Wordを利用するとWordで文章の下書きを作成してくれるので、それを利用して短時間で資料を作成することができます。
Copilot を使ったスケジュールのチェックをして、今日は午後から会議が3つ予定されていることが確認できました。
会議のうちの1つは、自分が資料を作成する必要があります。そこで次は会議資料の作成を Copilot に手伝ってもらいます。
資料は Word で作成します。Word で文章が入力されていない段落にカーソルを移動すると、左側に Copilot アイコンが表示されます。
アイコンをクリックして [Copilot を使って下書き] 画面を表示させて、プロンプトを入力して Copilot に下書きの指示を与えました。
Copilot が下書きを生成してくれたので、内容を確認します。
[保持する] をクリックすると下書きが確定しますが、もうちょっと Copilot を利用してみます。
をクリックして生成のやり直しをさせて、別案を出してもらいます。さらに以下のように追加のプロンプトを入力して、生成内容を調整します。
内容が不足しているなと感じた部分については、説明の追加を指示します。
また詳しい説明が必要な部分は、より詳しく解説するよう求めます。
そうすると、指定した内容についてさらに詳しい説明文が生成されます。
このように Copilot にさまざまな指示を与えて下書きを作成させたので、短時間で効率よく資料を作成できました。
AM 10:30 - 会議のための資料の読み込み
会議では提出した資料の説明を行う必要があります。自分が作成した資料であれば内容はよく理解できていますが、同僚や部下が作成してくれた資料を説明しなければならない場合もあります。
資料を隅々まで読み込んで理解を深めることができれば良いのですが、限られた時間の中では十分な読み込みができないこともあるでしょう。そんなときは Copilot に資料の要約をしてもらえます。
2番目のミーティングでは、部下に作成を依頼しておいた資料を元に、自分がプレゼンテーションを行うことになっています。そのため作成された資料の内容をよく理解した上で、プレゼンテーション用のスライドを作らなければなりません。
ここでも Copilot の力を借りることにします。
要約したい資料を Word で開いて、 をクリックし Copilot を呼び出します。
プロンプトを入力して、「文書の内容を要約するよう」に指示を与えると、Copilot がまとめを作成して表示してくれました。
これで資料の概要は理解できましたが、より詳しい内容を確認したい部分があるので追加のプロンプトで情報提供を指示します。
具体的な情報をまとめてくれたので、詳細も理解することができました。
このように Copilot に指示を与え、その結果を見ることを繰り返すことで、短時間で資料の内容を確認し、理解を深めることができました。これで会議では自信をもって資料の内容を説明できるでしょう。
AM 11:00 - プレゼンテーションのスライド作成
会議で行うプレゼンテーションのためのスライド作成も手間のかかる作業ですが、元になる資料があれば Copilot in PowerPoint にて生成させることができます。
資料の内容が理解できたので、今度は資料の説明を行う際に使用するプレゼンテーションのスライドを作成します。
PowerPoint を起動して新しいプレゼンテーションの作成を開始します。 をクリックして Copilot を呼び出して、[ファイルからプレゼンテーションを作成] をクリックします。
ファイルの候補が表示されますので、スライドの元になる文書を選択します。
目的のファイルが候補に表示されない場合は、/ の後にキーワードを入れてファイルを検索できます。
プロンプトを与えると、Copilot がスライドを自動生成します。
作成したプレゼンテーションについての情報を表示した上で、
以下のようにスライドを表示してくれました。
元になったドキュメントに秘密度ラベルが付いていたので、作成したプレゼンテーションにも同じ秘密度ラベルが自動的に適用されていました。
生成されたスライドは自分でいくつかの修正を行いました。PowerPoint の「デザイナー」機能を使ってデザインを変更したり、手作業で文言を変更したりしていますが、一から自分で作るのに比べて短時間で完成させることができました。
Copilotを利用することで読解・理解が必要な資料の要約や、説明用のプレゼンテーション スライドの作成を短時間で効率的に行うことができました。余裕をもって午後からの会議・プレゼンテーションに臨むことができます。
PM 1:00~3:30 - 会議に出席
午前中に Copilot を使って効率的に作業できたので、2つの会議に余裕をもって参加することができました。
もう1つ会議の予定が入っていましたが、プレゼンテーションをしなければならない会議と時間が重なっているので、そちらには参加できません。しかし会議の内容は録画と文字起こしを行っているので、後から確認できるでしょう。
PM 4:00 - Teams の会議やチャットの話題に追いつく
Teams でのアクティビティは、Copilot in Teamsを利用して要点の確認や検索を行うことが可能です。社内のコミュニケーションは情報流量が多くなりがちですが、Copilot を使えば効率的に情報を確認することができます。
今日は会議が3つ予定されていましたが、その内の1つは他のより重要な会議と重なっていたので参加できませんでした。この参加できなかった会議の内容を把握して、他の参加者との意識合わせをしなければなりません。
また会議で不在中に、チームのメンバーがチャットであれこれ話し合っているようです。この内容も確認したいと思います。
これらの作業にも Copilotを利用することができます。
参加できなかった Teams のミーティング(Web 会議)の [まとめ] タブで Copilot を開いて、「会議の要約」を指示して、会議内容をまとめてもらいました。
録画も文字起こしも行われていない会議では、後から要約などを作成することはできません。Copilot を活用するために会議は既定で録画と文字起こしを有効にすることをお勧めします。
会議で決まったアクション(これからの作業予定)も示してもらいます。「アクション アイテム リストを作成する」と指示します。
Copilot にいくつか指示を与えることで、参加できなかった会議の内容を短時間で理解できました。これで会議の参加者との認識のズレが無くなり、またこれからの作業予定も確認できました。
今度はチャットの内容を確認します。チャット画面で Copilot を開いて、プロンプトを入力します。チャットでは領収書についてのやり取りをしていたようなので、「領収書についてのやり取りを纏めてください」というプロンプトを入力しました。
するとチャット内容のまとめが表示されました。投稿へのリンク([1] の部分)もあるので、実際の投稿をすぐに見つけることもできました。
PM 5:30 - 朝礼のスピーチのアイデア出し
会社内の行事でスピーチを行うこともあります。スピーチの内容を考え、原稿を作成するのも手間のかかる仕事で、なかなか良いアイデアが浮かばなかったり、原稿を作成するのに時間が掛かったりします。
この作業にも Copilotを利用することができます。このような作業はブラウザで Web の Copilot を利用するのが適しています。
Copilot を使ってここまで効率的に仕事を進めてきましたが、1つ忘れていた作業がありました。明日の朝礼でスピーチをする当番になっていたのですが、そのスピーチをまだ考えていません。
ここでも Copilot の出番です。まずはアイデア出しをします。 Bing での Microsoft Copilot にアクセスします。
この時ページ上部に の「商用データ保護」マークが表示されていることを確認してください。Microsoft 365 サブスクリプションのあるアカウントでサインインしていれば、マークが表示されます。表示されていない場合は、Microsoft 365 サブスクリプションのあるアカウントでサインインしなおしてください。
スピーチのアイデアを出してもらうよう、プロンプトを入力します。
Copilot がいくつかのアイデアを出してくれました。
自分が思っていたのと Copilot が示したアイデアが少し違ったので、プロンプトを変えて「社会的に話題になっている問題」という指示を追加してみます。
今度はより絞り込まれた範囲のアイデアが提案されました。
さらにより掘り下げた「企業が取り組むべき課題」をテーマにするように指示すると、それに対応したアイデアが提示されました。
ここで「デジタル化」というキーワードを思いついたので、それに関連するテーマを出すよう指示すると、またいくつかのアイデアが出てきました。
このように Copilot は一度プロンプトを与えて出てきた結果をそのまま利用するのではなく、結果を見て追加の指示を与えたり、キーワードを追加したり、という風に Copilot と対話しながらより良い結果(出力)が得られるように進めていくのが効果的です。
PM 5:45 - スピーチ原稿の作成
テーマを元にスピーチの内容を原稿にまとめる作業でも、Copilot が役に立ちます。
Copilot とやり取りをして、「DX(デジタルトランスフォーメーション)」についてのスピーチをすることにしました。この内容も Copilot に手伝ってもらいます。先ほどと同様にブラウザで Copilot にアクセスして、スピーチの原稿作成を依頼します。
以下のような原稿を作成してくれました。
皆様、本日はお集まりいただきありがとうございます。
今日は「DX(デジタルトランスフォーメーション)」についてお話しします。DXとは、デジタル技術を活用してビジネスモデルや業務プロセス、さらには企業文化までを根本から変革することです。これにより、私たちの会社は競争上の優位性を確立し、新たな価値を創造できるのです12。
では、DXを推進するためには何をすべきでしょうか。まずは、以下のステップを踏むことが重要です5。
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ビジョンの明確化:
DXを成功させるためには、会社全体のビジョンを明確にし、それを達成するための戦略を策定する必要があります。 -
組織の変革:
従来の組織構造や文化を見直し、デジタル化を推進するための体制を整えます。 -
データの活用:
データを収集し、それを分析して意思決定に活かすことで、顧客ニーズに迅速に対応し、新しいサービスや製品を開発します。 -
テクノロジーの導入:
クラウドサービスやAIなどの最新技術を積極的に取り入れ、業務効率を高め、イノベーションを促進します。 -
人材の育成:
DXを推進するためには、デジタルスキルを持った人材が不可欠です。社員のスキルアップを図り、DX人材を確保することが大切です。 -
連携とコラボレーション:
社内外のステークホルダーとの連携を強化し、共創を通じて新しい価値を生み出します。
私たちの会社がDXを推進することで、顧客にとっても、社員にとっても、そして社会にとっても価値ある変革を実現できるでしょう。今日ここにいる皆さん一人ひとりが、この変革の担い手となり、新しい未来を創造していくことを心から願っています。
どうかこのDX推進の旅に、皆さんも一緒に参加してください。ありがとうございました。
簡潔にまとまった良い原稿案に感じます。
またBing での Microsoft Copilot では Copilot が検索・参照する情報を Web ではなく組織の Microsoft 365 のデータに切り替えることもできます。画面の左上に [Web] と [職場] の切り替えスイッチがあるので、今度は [職場] に切り替えて同じプロンプトを試してみます。
組織の SharePoint Online や OneDrive for Business 内に入力したテーマ(「DX」)に関する資料がたくさんあったので、Copilot はそれを参照して原稿を作成しました。参照したデータが異なるので、原稿の内容や調子がずいぶん違ったものになりました。
さらに原稿の調子を変えてみます。Copilot が生成した原稿を、「より平易でフレンドリーな調子に添削する」ようプロンプトを与えました。
そうすると、Copilot は指示した条件に合わせた添削を行ってくれました。
このように Copilot と共同作業を行ったので、良い原稿を短い時間で効率的に作成できました。これで定時退社できます。Copilot に助けられた1日でした。
まとめ
Copilot for Microsoft 365 は AI の力でユーザーの作業の手助けをしてくれる、有能なアシスタントです。これを利用することで、日常的な作業で手間が掛かるものを効率的に進めることができます。
この記事で紹介したもの以外にも、Copilot for Microsoft 365 がより生産性の高い働き方を実現するのに役立つシナリオは多数あります。
Copilot for Microsoft 365 はユーザーの作業の質と効率を向上させるだけでなく、スキルや知識の習得もサポートします。これは、DX を推進し、より生産性の高い働き方を実現するには欠かせない要素です。Copilot for Microsoft 365 を導入して、AI の力で仕事を変えてみませんか?
Copilot for Microsoft 365 および Microsoft 365 サブスクリプションの導入やプランのアップグレードなどについてのご相談は、当社担当営業までお気軽にお問い合わせください。
iDATEN(韋駄天)マイクロソフト販売支援サイト内に、Copilot for Microsoft 365 ご紹介ページをご用意しております。随時 Copilot に関する情報を発信していますので、是非チェックいただけますと幸いです。
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