HPC, AI, Data Analysis データの激増でサーバーはもっと売れる!?(5)

デルEMCはAIやHPC用途に対応する幅広いラインアップで勝負

AIやHPC用途に適したラインアップを用意

AIでデファクトのUbuntuをサポート

 AIの活用がもたらす効用について、デル 執行役員 製品本部長の上原 宏氏は「自動化にあります」と指摘する。「労働人口が減少する社会において、これまで人間が行ってきた作業をコンピューターに代替させる必要が発生します。そうした際に、AIの活用が効果的なのです。AIは人的リソースの枯渇を補う役割を果たしていくでしょう」

 こうした市場背景のもと、デルEMCはディープラーニングやHPC用途に適したGPU対応製品を拡充させている。例えばGPUに対応するタワー型の製品としては、「PowerEdge T640」がある。2ソケットと内部ストレージスロットを備え、横置きでラックへ搭載することも、縦置きのタワー型サーバーとして利用することも可能。GPU(300W)は最大4基搭載でき、NVIDIA Tesla P100、P40、M60、M10、AMD S7150、S7150X2などに対応する。「医療、金融、教育、科学用のアプリケーションや画像処理、データベース、BIに加えて、仮想デスクトップの基盤としても利用できます」(デル グローバル・コンピュート&ネットワーキング ブランド・マネージャー 守山茂邦氏)

 AIや機械学習などで高速処理を実現できるように設計されたサーバーとしては「PowerEdge R740」もある。GPU(300W)は3基搭載が可能で、NVIDIA Tesla P100、K80、K40、Grid M60、M10、P4、Quadro P4000、AMD S7150、S7150X2に対応する。

「AIやディープラーニングではUbuntuの利用がデファクトになっていますが、当社のサーバーではUbuntuのサポートが充実しているのが大きな強みです」(デル 製品本部&プランニング シニアマネージャ インフラストラクチャ・ソリューションズ事業統括 渡辺浩二氏)

(左) デル グローバル・コンピュート&ネットワーキング ブランド・マネージャー 守山茂邦 氏
(中央) デル 執行役員 製品本部長 インフラストラクチャ・ソリューションズ事業統括 上原 宏 氏
(右) デル 製品本部&プランニング シニアマネージャ インフラストラクチャ・ソリューションズ事業統括 渡辺浩二 氏

検証済み・認定済み構成を用意

 さらにデルEMCでは、AIの機械学習とディープラーニング向けの新サーバー「PowerEdge C4140」と、同製品をベースにしたソリューションを11月15日に発表している。これらは、企業がHPCとデータアナリティクスの融合を利用して、不正検知、画像処理、金融投資リスク分析、個別化医療などの分野での進化を実現するためのものだという。

 PowerEdge C4140は、2基のインテル Xeon スケーラブル プロセッサーと、4基のNVIDIA Tesla GPUの搭載が可能。具体的にはNVIDA NVLinkに対応するTesla V100 SXM2モジュールに加えてPCIeベースのGPUラインアップにも対応する。そしてUbuntuをサポートOSの一つとしている。

 合わせてPowerEdge C4140を活用するためのソリューションとして「Dell EMC Ready Bundles for Machine Learning and Deep Learning」が提供される。これは、機械学習とディープラーニングアプリケーション向けに最適化された、検証済み・認定済み構成のサーバー、ストレージ、ネットワークそしてサービスの組み合わせを実現する製品だ。Dell EMC Ready Bundles for Machine Learning and Deep Learningによって、機械学習やディープラーニングのより簡単な導入と活用が可能になるという。PowerEdge C4140の提供は2017年12月から、Dell EMC Ready Bundles for Machine Learning and Deep Learningは2018年上半期(2月?7月)の提供を予定している。

 こうした製品をラインアップしているデルEMCだが、「AIやディープラーニングという領域においても、信頼性と価格性能比が高く、用途に最適化した製品を提供していきます。そして、パートナーさまのソリューションと当社のサーバーを組み合わせて、お客さまにお届けします」と上原氏は意気込みを語る。

「PowerEdge T640」

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