HCI Kitライセンスについて知ろう!

皆様こんにちは!
VMware担当の戸部です。

今回はHCI Kitというライセンスをご紹介いたします!

< HCI Kitとは?>

HCI KitとはvSphereライセンスとvSANライセンスがセットになったライセンスで、これからvSAN環境を使用してみたい!というユーザー様におすすめの製品です。

ただ、HCI Kitと一言に言ってもいくつか種類があり、それぞれに含まれているvSphere、vSANのエディションやライセンスルールが違うので、少し複雑な製品でもあります。。。
では、実際どんなライセンスがあるのかを紹介していきたいと思います!

<HCI Kitの種類>

HCI Kitの種類は大きく分けて3つあります。

  1. HCI Kit CPU単位

    vSphere 1CPU分とvSAN 1CPU分がセットになった製品で、物理サーバーのCPU実搭載数分、ご購入いただく必要がございます。
    エディションは全部で5種類ありますので、それぞれに含まれている製品については下の表をご覧ください!

    HCI Kit CPU単位

    ※1 vSphere 6CPU分はサーバー3台(各2CPU以内)までインストール可能で、付属しているvCenter ServerはEssentials Plus環境 (2CPU×3台以内)のみでの使用に限られます。この範囲を超える場合、上位エディションへアップグレードする必要があります。

    ※2 元々はvSOM Enterprise Plus 1CPU分とvSAN Enterprise 1CPU分のセット品でしたが、vSOM Enterprise Plusが2019/2/1に終息するに伴い、HCI Kit Enterpriseに含まれるvSphereもvSphere Enterprise Plusに変更になりました。

    vSphereとvSANの各エディションの機能差は下の製品紹介ページをご確認下さい!
    <vSphere>
    http://www.idaten.ne.jp/portal/page/out/mss/vmware/vsphere.html
    <vSAN>
    http://www.idaten.ne.jp/portal/page/out/mss/vmware/vsan.html

  2. HCI Kit for Remote Office Branch Office

    vSphere Remote Office Branch Office 25VMパック1式分とvSAN for Remote Office Branch Office 25VMパック1式分がセットになった製品です。
    全部で3エディションあります。
    Remote Office Branch Officeライセンスは仮想マシン25台分のライセンスパックで、単語の頭文字をとってROBOライセンスとも呼ばれています。 最大25仮想マシン分を複数の場所で利用可能で、この範囲を超える場合はCPU単位のライセンスを購入する必要があります。
    ただし、ROBOライセンス→CPU単位ライセンスのアップグレードパスや変換パスは無いのでご注意ください!

    ROBOライセンス

    vSphere ROBOライセンスのエディション機能差は、下のVMwareのページをご参考ください!
    https://www.vmware.com/content/dam/digitalmarketing/vmware/ja/pdf/vsphere/vmw-flyr-vsphererobo-uslet.pdf vSAN ROBOの各エディションの機能差はCPU単位のものと同様です。

  3. HCI Acceleration Kit

    vSphere Standard 3CPU分とvSAN Standard 3CPU分がセットになった製品です。
    こちらを使用して、最大1CPUサーバー3台分を管理できます。
    またHCI Acceleration Kitは1拠点につき1ライセンスまでとなっております
    ただし、HCI Acceleration Kitは1クラスタにつき1CPUサーバー×3台までに制限されており、こちらのご購入後にHCI KitやvSAN単体ライセンスを買い足して、クラスタを拡張する事は不可となります。

    HCI Acceleration Kit


<エディションアップグレードについて>

HCI Kitに含まれている製品は全て個別にライセンスされているので、HCI Kitという括りでのアップグレード型番は存在しません。
そのため、エディションアップグレードをしたい場合は、vSphere、またはvSANの通常のアップグレード型番にて対応する形となります。

例えば、既存のHCI Kit StandardをHCI Kit Advancedへエディションアップグレードをしたい場合、HCI Kit Standardに含まれているvSphere StandardとvSAN StandardをそれぞれvSphere Enterprise Plus、vSAN Advancedへアップグレードさせることで、HCI Kit Advanced相当にするイメージです。

エディションアップグレードについて

また、vSphereのみ、vSANのみをエディションアップグレードすることも可能です。
例外! HCI Acceleration Kitに含まれているvSphere StandardとvSAN Standardは、上位エディションへのアップグレードは不可となります!!
このようにHCI Kitのエディションアップグレードを考える際、製品ごとにアップグレードをしなければいけませんが、vSphereとvSANそれぞれのアップグレードパスが分からない方もいらっしゃるかと思います。 そこで、この二つのアップグレードパスについて下にまとめてみました!

  • 本コラムではHCI Kitに含まれているエディションのみ紹介しています。
  • エディションアップグレードをするには、アップグレード元のライセンスに有効なSnS(Support & Subscription)契約があることが前提となります!


◇vSphere , vSAN CPU単位のアップグレードパス

vSphereについて、Essentials Plus Kitと単体ライセンスでアップグレードパスに違いがあります。

vSphere,vSAN CPU単位のアップグレードパス
vSANライセンスのアップグレードパス


◇vSphere , vSAN ROBOライセンスのアップグレードパス

vSphere,vSAN ROBOライセンスのアップグレードパス
  • 注意

    繰り返しになりますが、ROBOライセンスのアップグレードはROBOライセンス→ROBOライセンスのみで、ROBOライセンス→CPU単位ライセンスのアップグレードパス、変換パスはありません!

いかがでしたか? 本コラムでHCI Kitの複雑さが少しでも解消されれば幸いです!
まだまだ寒い日は続いていますので、皆さんお体には気を付けてください!

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