Arctera Backup Exec

数ステップでバックアップ
安全かつ効率的にデータを保管しよう

Arctera Backup Exec
Arctera International Limited

バックアップを行うことは事業継続の観点から重要である一方、遠隔地へのデータの複製や、社内に蓄積された大量データの安全性確保、仮想環境も含めたDR(Disaster Recovery)対策など、管理負担も大きい。特に複数のプラットフォームにデータを格納している場合は、バックアップも手間取るだろう。そこで、豊富なストレージデバイスやプラットフォームに対応するArctera International Limitedの「Arctera Backup Exec」を提案したい。

シンプルなGUI と環境への柔軟性

Hybride Backup Sync のシステム構成図

①バックアップの保管先を決める。

「Arctera Backup Exec」は、40年以上にわたり提供されている、バックアップソリューションだ。その使いやすさや安全性の高さが評価され、現在200カ国での展開、200万社以上に導入が進んでいる。

Arctera Backup Execは、GUI中心のシンプルな操作性で、数ステップでバックアップをすぐに開始できるほか、企業が有しているデータの保存要件に合わせて機能拡張も行える柔軟性を持つ。バックアップデータの改ざん・削除を防止するなど、セキュリティにも考慮されている。例えば、Arctera Backup Exec以外からは、バックアップにアクセスできない。Arctera Backup Exec になりすましたプログラムを判別し、バックアップデータが保管されている領域へのアクセスの遮断も可能だ。

「Amazon S3」「Microsoft Azure」「Wasabi」などのオブジェクトロック、WORM 機能(書き込んだデータを変更不可にする記録方式)を搭載したアプライアンスと連携してバックアップデータの改ざん/削除を防止できる。
万が一の災害時にサーバーが停止した場合には、負荷分散、災害復旧にも対応する。バックアップシステムのスケールアウト、災害復旧対策としては、DRサイトへの定期的なバックアップの複製も可能だ。バックアップの遠隔地複製を行えるため、重複排除不要、もしくは重複排除したまま転送できるのだ。データ移行時、バックアップに対応するプラットフォームが多い点も魅力だ。OSは、Windows とLinux に対応する。そのほか、「SQL Server」「ExchangeOnline」「Microsoft SharePoint」「IBM Cloud」「Wasabi Hot Cloud Storage」「Alibaba Cloud」などでも活用可能だ。

「VMware Vsphere」や「Microsoft Hyper-V」など仮想化プラットフォームともシームレスに連携する。VMware VsphereからMicrosoft Hyper-Vへの仮想マシンの移行も可能だ。ハードウェアはテープ、ディスクといったさまざまなストレージデバイスなどに柔軟に対応し、ハードウェアからのデータ移行も可能だ。仮想マシンでのバックアップを効率化する機能としては、仮想マシンの永久増分バックアップがある。仮想マシンのフルバックアップを短縮させる仕組みで、取得済みバックアップから新たなフルバックアップを高速に作成する。重複排除と組み合わせて、ストレージ容量も節減できる。バックアップデータから仮想マシンを起動できる「インスタントリカバリ」機能も搭載。Arctera Backup ExecサーバーをNFSデータストアしてマウントし、仮想マシンの即時起動が可能だ。緊急時の復旧や、開発テスト用途、パッチ適用テストなどに役立つ。

クラウドとシームレスに連携

②左の青枠からバックアップ対象を選ぶ。 ③右の赤枠でバックアップ計画を決める。

②左の青枠からバックアップ対象を選ぶ。
③右の赤枠でバックアップ計画を決める。

クラウドストレージとの連携の観点では、パブリッククラウドやプライベートクラウドのストレージに対応している。対応するクラウドプラットフォームは、Microsoft Azureのほか、「Amazon Web Services」「Google Cloud Platform」などだ。サードパーティーのクラウドストレージサービスとシームレスかつ安全に統合できる。データの保管方法としては、直接またはオンプレミスのストレージに保管してからクラウドストレージにバックアップデータを保管する。

テープドライブ代わりの長期保管先として、いざというときのデータ復旧、災害復旧に使用可能だ。仲介用のプロキシーサーバーは不要で運用できる。遠隔地保管やデータ復旧・災害対策に有効だろう。また、重複排除したバックアップデータを、クラウドストレージに保管することにも対応している。
重複したデータを削除する重複排除は、処理を行うサーバーを選べたらバックアップに関わる処理を早く済ませられそうだ。
Arctera Backup Execにビルトインされた重複排除は、バックアップジョブごとに重複排除先を選べる。

ネットワーク負荷を避ける場合はクライアントサーバー、クライアントサーバーへの負荷を避ける場合はバックアップサーバー、バックアップサーバーへの負荷を避ける場合はアプライアンスサーバーが推奨先となる。環境に合わせて最適な方法で重複排除し、効率良くストレージを活用できる。

長年使えるシステム設計

バックアップしたデータを復元するリストアを行う際、その復元対象の範囲も細かい単位で行えたら便利だろう。Arctera BackupExecでは、ファイルレベルなど細かい単位でリストアが可能な「Granular Recovery Technology」に対応している。仮想マシンの一度のバックアップからさまざまな単位でのリストアを実現する。仮想マシン単位、VMDK / VHDX単位、ファイル/フォルダー単位、アプリケーションのアイテム単位でリストアできる。
これまで紹介したセキュリティや冗長性などをカバーする導入のイメージとして、二つの事例とポイントを見ていこう。

一つ目は医療機器メーカーのケース。医療情報(カルテなど)のバックアップ、物理・仮想環境のバックアップ、複数のストレージデバイスへの格納などを行っている。このシステムを低予算で実現しており、10年以上と長年の導入実績となっている。

二つ目は製造業だ。仮想環境のバックアップに永久増分バックアップを使用している。1次バックアップはオンプレミス上のディスクに、2次バックアップはAmazon S3のクラウドストレージに保管するという構成。こちらも比較的シンプルな構成で、BCP対策に役立てられている。

さまざまな分野でDXが進むことで、データが蓄積し続けている。今後起こり得る自然災害やサイバー攻撃、人的ミスによる緊急事態などデータの可用性は重要となってくる。これら多くの課題と企業の新たなビジネス創出に備えて、Arctera Backup Execでデータをバックアップしておこう。